9月27日

2. 一言でヒーロー?

学生の時、しばらくヨーロッパに遊びに行ってたんですけど、オランダのアムステルダムに行った時のことです。
夕方、アムステルダムについて、すぐに近くのユースホステルを探して行きました。
行ってみると、チェックインの受付が、すごく混んでて、順番の列が外まで延びてるんです。
僕が並んでからも、どんどん列が延びて、30人ぐらいはいたでしょうか。
20才前後のヨーロッパやカナダ、アメリカの人たちが多く、日本人は僕だけのようでした。男女はだいたい半々ぐらいだったかな。
受付のおじさんが、やる気のない、ちょっと嫌味な感じの人で、一人ずついろいろ質問をして、用紙に必要事項を書かすんですけど、やたら時間がかかり、なかなか列が前に進まないんです。
雨がパラパラ降ってくるし、『おいおい、もっとはよでけへんのかいや』てな感じで、僕たちは、うんざりしていました。
やっと、僕の順番がきて、おじさんの質問に英語で答えてたんですけど、おじさんが、『君の英語はダメねぇ、よくわからないよ。私はいろんな国の言葉がしゃべれるんです。どこの言葉がいいですか?フランス語、ドイツ語、・・・どれがいいですか?言ってみなさいよ』というようなことを、凄く偉そうに、嫌味っぽく言うんです。
僕は、おじさんの顔を見て、ニコッと微笑むと、『ジャパニーズ』って一言。
すると、僕のすぐ後ろに並んでいた人たちが、僕のその一言を待っていたかのように、手を叩いて喜ぶんです。もう、バカうけ。
おじさんが、一瞬困ったのが、よっぽど嬉しかったんでしょうね。
それがすぐにその後ろの人たちにも広がって、もう全員が笑顔で拍手喝采でした。
僕もなんか嬉しくなって、みんなの方を見たんですけど、不思議に拍手が鳴り止まないんです。
おじさんは、困った顔で、しぶしぶ立ち上がり、受付の部屋から外へ出てきました。
『わかった、わかった・・今から全員に用紙を配るから、もう手を叩くのは止めなさい・・』
おじさんが一人ずつに用紙を配ると、長い列はあっという間になくなりました。
めでたし、めでたし。

その時の教訓
1. 何気ない一言が状況を変えることもある。
2. 一言でヒーローになれることもあるさ!

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