2001年10月25日

8. そば屋の出前

高校生の時、道頓堀のそば屋でアルバイトをしてたんです。
出前が主な仕事だったんですが、出前の無い時は店内でウェイターもしてました。
場所柄、漫才師とかもよく店に来ていましたよ。
かしまし娘が来た時なんか、僕が注文を聞きにいくと、『にいちゃん、男前やなぁ、かっこええやん』などと言われたものです。
道頓堀の朝日座や、中座、角座などの楽屋にもよく出前に行きましたね。
ついでに、しばらく舞台を見たりして、なかなか楽しかった。
キャバレーの控え室に出前に行くと、チップが貰えたりね・・。
その頃、トルコっていうのがあって、出前に行くと、『ありがとう〜』ってシャツのボタンを外しながら女性が出てくるんです。目のやりばに困るんですよね、嬉しくて。
組事務所への出前が一番苦手でした。発砲事件とかよくありましたからね。

多い時は、20杯ぐらい担いで自転車に乗るんですよ。
大きなお盆に8杯載せて、その上にもう1枚お盆を重ねてまた8杯、またその上に小さなお盆を重ねて4杯、合計20杯ですね。
傾けないように、そっと肩に載せて自転車に乗るんです。
ある時、20杯担いで道頓堀を走っていると、外国から観光に来ていた人達がいて、みんなで僕の写真を撮っていました。
僕の担いでいたのがそばだと知ったら、もっと驚き、喜んでくれたんでしょうが、そこまでサービスする余裕がなくてね、笑顔を振りまき走り去りました。

その時の教訓
1. 最近見かけなくなりましたね、こんな出前。残しておきたい日本の伝統芸・・ってほどでもないか。
2. 脇を締めて、バランスよく担がないと・・

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