2002年2月3日

16 大ナマズ

中学生の頃、友だちと自転車で近くの淀川によく釣りに行きました。
とりあえず近場で始めるんですが、そこで釣れないと、どんどん上流に行くんです。
堤防沿いにずっと行くと城北公園ってところがあって、ここがいつもの終着地点でしたね。
淀川の土手を挟んで城北公園の大きな池がありフナなどが釣れるんですが、フナはもう釣り飽きていたので、川の方で釣りをしていました。
僕らが釣りにも飽き寝転んでいると、池の方から騒ぎ声が聞こえてきたんです。
見ると、池の端の方に人が大勢集まっていました。
僕らはすぐに土手をすべり降り、池の方に走って行きました。
行くと、一人の釣り竿が極端にしなって、右へ左へと引っ張られているんです。
姿は見えないですが、かなりの大物であることは間違いありません。
既にかなりの時間この状態が続いていたようで、見物人がどんどん増えて、公園中の人が集まってきたようでした。
釣り人は汗だくになり、必死で竿をあやつっていました。
そしてついに、ちらっとその姿が見えてきました。
『なんや、あれは!』『黒いぞ!』『でかいぞ!』って声が聞こえてきます。
そして、ザッブーンとジャンプ!
『オォッ!』『なっ、なんや!『大ナマズや〜!』『主や!、池の主や!』と見物人の叫び声が飛び交います。
『1メートルはあるで!』『いや2メートル以上やろ!』『あかん!主を釣ったらあかん!』
見物人の叫び声をよそに、釣り人は必死で大ナマズと戦っていました。
大ナマズもしだいに疲れてきたのでしょう。
だんだん、釣り人の方に引き寄せられてきました。
あともう少しというところで、大ナマズがグイッと体を捻ると釣り糸はついに切れてしまい、大ナマズは静かに池の底に戻って行きました。

その時の教訓
1. 釣り人も満足だったでしょうね。釣り上げて人喰いナマズだったらたいへんでしたよ。
2. 実際は1メートルぐらいだと思うんですが、話がだんだん膨らんで、10メートルぐらいになったりしたんでしょうね、きっと。

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