2002年3月2日

18 山根君

中学の入学式の時、山根君は頭から血を流しながら登校してました。
犬と喧嘩をしたそうです。
ま、たいしたことはなかったんですけどね。
山根君とは小学校も同じだったんです。
小学校の時、学校で一番自転車に乗るのが上手だったのが、僕と山根君でした。
6年生の時、誰が学校で一番かって話になって、当然のことながら、僕と山根君の名前が挙がりました。
で、この二人に勝負をさせて、どちらが一番か決めようってことになったんです。
誰が決めたのかは忘れましたが、両手放しでどちらが長く乗ってられるか、というシンプルなルールで勝負することになりました。
対決の日の放課後、たくさんの生徒が学校の運動場に集まりました。
この勝負を見届けようと集まってきたのです。
いよいよ、勝負です。
たくさんの観客が見守る中、僕もたぶん山根君も全然緊張感がありませんでした。
ルールが悪かったのかもしれません。
勝負が始まり、僕と山根君は運動場を両手放しで何周も何周も走りました。
飽きる程走りました。
なかなか決着が付かないので、だんだん観客が減ってきました。
とんでもなく、だらだらとしたレースでした。
僕もたぶん山根君も、そして審判の友人達も飽き飽きするようなレースです。
でも、わざと負けるわけにもいかず、レースは延々と続きました。
下手をすれば、夜中まで走っても決着が付かないんじゃないかって感じでした。
レースのゆくえにそんな不安が錯綜する中、結局、山根君が突然バランスを崩し、僕が勝ちました。
まあこの勝負で、僕が一番、山根君が2番ってことにはなったんですが、あまり納得できなかったですね。

その時の教訓
1. 勝負はルールが大切ですよ。
2. この勝負のこと、たぶん山根君も覚えてないんじゃないかなぁ。

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